Thor:Ragnarok
今日、殆どの劇場で公開終了なんですよね。
原題「Thor:Ragnarok」
邦題「ソー:バトルロイヤル」
マーベルシネマティックユニバース(MCU)の17本目。
ソーシリーズ3作品目。MCUではひとつのヒーローシリーズは3本完結と言われているのでソーの完結編ですね。
ちなみに流れとしては
マイティーソー
マイティーソー:ダークワールド
アベンジャーズ:エイジオブウルトロン
マイティーソー:バトルロイヤル
です。個人的に原題のラグナロクの方が馴染みがあるのでそっちを使います。
邦題改悪問題ありましたが、他意はありません(笑)
ストーリーは簡単に言うと、
9つの世界を統治するアスガルドという神々の国を乗っ取り世界を掌握しようとする死神ヘラとアスガルドの王子ソーとロキがそれに立ち向かう
って話です。めっちゃ簡単に言うと。
ラグナロクなにが良いってジョークがわんさかてんこ盛りでずっと笑ってられるしバトルシーンや関係性や人物の成長を表すシーンでテンションをあげてくれる演出が素晴らしい。
ストーリーはシンプルで「あれがこうで・・」とかあまり考えずにテンションのまま見られる。
他のMCU作品やソーシリーズを見てなくても楽しめるだろうし、
シリーズを見てきたファンには「ここは前作のオマージュ」「ここはあの時と対」みたいな繋がりがあってワクワクしつつグッとくる。
終始笑いの小ネタとテンションあげる演出が続く裏で、実は描かれていないけど、この時このキャラはこんな気持ちで・・・と考えさせる余地がある。考えさせるセンテンスがちりばめられています。
それぞれ悩んだり辛い過去や傷を抱えていたり葛藤したり乗り越えて成長したり。その過程を丁寧に見せてるわけじゃないんですが、各キャラポイントでそれを垣間見れます。吉本新喜劇とにてるなぁと思ってます。
ソーシリーズは家族の話の要素があって一番大きいのが兄のソーと弟のロキの関係。
ハイパーすったもんだするんだけど、ラグナロクはそれの完結でどこに落ち着くかってのがあるんですよ。
で、先述のシリーズで色んな経過があったうえでの成長や心境の変化があった事が描かれているので、正直シリーズは見てからの方が移入する。
のでラグナロクのBD/DVDがでるまでの間に見て下さい(笑)
あとバトルシーンがかっこいい。身体的動きのカッコよさ所謂アクションでいえばキャプテンアメリカやブラックパンサーがかっこいいんだけど、それとはまた違ってバトルの見せ方が本当にかっこいい。緩急ついてて一番かっこいいカットはきちんと目に留まるように、「かっけぇ!!」って叫べるようになってる(笑)
と、ここまでは初心者向けのネタばれなしのプロモレビュー。
以下からはネタばれあり感想というテイの戯言です。
MCUヲタなコア?な話。
まず本当に最高だなってのがタイカ監督。
NZ出身のタイカワイティティさん
俳優、監督、脚本家、プロデューサーとして活躍
ライアンレイノルズの「グリーンランタン」に出たり、
「シェアハウスウィズバンパイア」で主演と監督したり、
ディズニーアニメ「モアナと伝説の海」で脚本に関わったり(脚本の初期に関わったが製作途中でタイカが関わった部分の大半が変更になったらしい)。
モアナのコメンタリーでは「昔はバンドマンだった」って話も出てました。
彼の詳しい経歴に関してはまだまだ勉強中なので知ってたら教えて欲しい。
ドクターストレンジのBD特典映像のインタビューで初めて彼を知ったのですがその時の衝撃ったら。お寿司柄のTシャツが個性爆発してるのにセンス良い。好き。
それからレモンに口を作って「ら~ぐな~ろ~く」って言わせてる映像。(笑)
めっちゃ遊び心のある人って印象で、当時ラグナロクでロキが死ぬって憶測もあり怖かったので、この人の作品なら楽しい物になるんだろうなと気持ちが軽くなりました。
ラグナロクにもそれがかなり反映されていたと思う。
ソー1、2も笑えるポイントはあったんだけど比じゃないと言うか、ベースから違う感じ。
冗談、オマージュ、イジリのジャブ数が半端ない。
特にぐっときたのがソーVSハルクのシーンで「アベンジャーズ」でのロキのトラウマをイジリ倒す。最後に王座にすわるソーのシーンでは1作目のメインテーマを流す演出。
MCUを熟知した製作からの影響もあるだろうけど、
過去作を見ていないって言ってたのに随所にこれまでソー、ロキ、バナーがあるいてきた繋がりが見えてヲタ心わし掴みですよ。
他にも撮影のその場でキャストと話し合いアドリブを沢山いれたらしいし、なによりキャストの懐き具合がワイティティさんの才能をあらわしていると思う。
撮影のオフショットやインタビューなんかの雰囲気すごくいいよ。ワイティティさんほんとにありがとう。
あとタイミングとしても3作目にワイティティさんでほんとに良かったなと。
MCUの世界が広がった事で成し得たラグナロクの世界だと思うんです。1作目がワイティティさんでも駄目だし、ラグナロクがケネスブラナー監督でもアランテイラー監督でも駄目だった。適材適所、恐るべきMCU製作の采配ですよね。
ラグナロクで残念だったのがソーシリーズのお馴染みキャラがあっさりしてたこと。
我らがホ―ガンは前作DW冒頭でお払いばk・・・役目の為ソーやアスガルドを離れ、以後の出演が無かった事を考えれば活躍をしていた方か。
ヘラがどれだけ強敵であり悪役であるとこを印象付けるためにはウォーリアーズ3のシーンは必要だった。・・・でもヴォルスタッグとファンドラルはあんまりの瞬殺ぐあい。
ソー1、2と地球と宇宙をまたにかけた壮大なロマンスを繰り広げたジェーンも別れたのひと言で出演なし。AoUで彼女自慢をしていたソーが思いだされる・・・。
ジェーンが出ないので当然友人のダーシ―なんてでない。彼女ナイスキャラだったのになぁ。
セルヴィグはアベンジャーズの基地で働いているのかなぁ。
シフなんて存在すらしてなかった。違う星に行ってるのか、アスガルドの人々を助け一緒に宇宙船に乗ってるのだろうか。今後のMCU展開的にももう登場の余地は無さそう・・・。
物語の進行、テーマ、製作の事情それぞれあるのはわかるが何とも言えない割り切れない気持ちにはなるよね・・・。
ソーシリーズで常にテーマであるもの、ロキとの「兄弟関係」
ソー自身の成長とロキとの関係が物語の二本柱だよね。これは外せない。
そしてソー1、アベンジャーズ、ソー2DW、AoU、とたどってきた兄弟がラグナロクで関係としてひと段落する。
・・・・
・・・・・・・
・・・ちょっとこれに関しては思いが強すぎるからまた別で書くわ。うんそれが良い。
とにかく紆余曲折、地球を巻き込んだ迷惑な大喧嘩をして決裂をしていた時期もあったけどソーとロキが幼いころと近しいであろう関係に戻れた事が嬉しい。
またロキが要らんことしてるっぽいのでIWでどうなる事やら。
あとAoUでカットされたロキがすごく見たい。ディスクにも収録されず・・・
ソーの悪夢に現れたロキ。
ロキがどうなっていたら、ロキにどういった態度をとられたら、ソーにとって悪夢ってなんだろうか・・・。